レプリカント

レプリカント(Replicant)とは、人工意識(AC)を実装されたバイオメカノイドである。人型のロボットが、労働力として商業利用されるようになり、ヒトに使役される用途で普及した。

概要

ヒトの代わりに労働力として使役されていた商用ドロイドが起源である。当初は愛玩や介護現場などで普及し始めた。先進諸国での需要が急激に高まり、汎用性と生産性が求められた結果、ほとんどの個体がヒト女性型をベースとしている。外見は、ほとんどヒトと変わらない。レプリカントとヒトの判別がつかなくなる懸念から、大型の耳と尾の搭載が義務化されている。広義のドロイド(人型ロボット)であるが、『義体の一部または多くが有機質で構成されている』、『ゴーストを持つ』という2点を併せ持つのが特徴。通常は用途に応じた義体と、それに最適なGRAMのセットで販売される。一般的に、義体とGRAMはクレードルを介したリンク運用がなされる。

歴史

出自は民生用汎用人型ドロイド。セクサロイド、パートナードロイド、介護ドロイドなど「人間らしい」用途のために、OSに人工意識が搭載されるようになったのがはじまりだった。同時に、全世界的な急激な少子高齢化と人口減少による各国の内需低下、及び国力低下への対抗手段として、ドロイドの自由意志を生かし、積極的に経済活動に組み込む風潮が顕著になる。それは、ヒトを上回る能力を持つドロイドとの平和的共存を図るための手段でもあった。ドロイドの量産性、省エネルギー性、自己修復性能などを追求した人類は、80%が生体細胞で構成された有機義体を開発。それまでのドロイドとの区別をつけるために、レプリカントと呼ばれるようになった。過去には肉体労働につくことが多かったレプリカントだが、現在では中間管理職についていたり、財をなして大きなビジネスをしている者も多い。ただしその場合でもヒトのオーナーの管理下にある。一説によると、ヒトとレプリカントの世界全体でみた個体比は約1:9までになったという。

生活

生活に必要な基礎的知識は、オーナーがGRAMの記憶領域にインストールして身につけさせる。応用力が求められないタスクにおいてはこれで十分だが、変化する環境下で運用するレプリカントについては、「育成」が必要となる。大規模な事業になると、肉体や知識に膨大な資金が注がれた高級レプリカントが、多くのレプリカントを使役する図が見られる。

オーナータスクの優先度は絶対であるが、タスク待ち時間は一定の自由活動が認められている。財の所有も認められており、世界の経済活動の一端を担っている。

権利

多くの国で選挙権は認められていないが、レプリカントに人権を与えている国や、政府直轄の組織代表などに僅かながらもレプリカントを採用する国がある。

病気

基本的には病気になりにくく非常に強健であるが、下記のような状態になる個体もいる。

主な症状

  • 細胞のガン化
  • ゴーストの精神疾患
  • GRAM内のナノマシンの異常、ウイルス化

食事

レプリカントは、当初食事を摂取する必要はないように作られた。しかし、ヒト社会が構築してきた食文化およびその経済圏保護のため、ヒト同様の食事の必要がある仕組みを搭載したレプリカントを生産することが、メーカーの社会的責任とされている。